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こんにちは。

とりあえずは習作で一通り書き下してみます。完成した後、手を加えてまとめようと思います。

【秘境列島5(習作)・第一章名古屋にて】

ヒント別冊【秘境列島6(習作)・第一章名古屋にて】

の続きです^^



引き戸が開けられ、陽子も良く知っている朱日神社の清水肇が入ってきた。彼は佐藤と共に歴史サークルを作って古文書の研究に取り組んでいる若手の宮司の一人だ。小柄で、ずけずけと物を言う友人の一人だった。

「佐藤さん、来月韓国に行かない?やっぱ一度見ておくべきだよ、高霊山は」清水は甲高い声で言った。「あれ、青山さん、大変だったようだね」

陽子はにっこりと頷く。

佐藤はタバコを灰皿で消して立ち上がった。「岡田君も行くの?」

「彼に言わせれば高皇産霊神(タカムスヒ)は高霊に間に天皇を産むという2文字をいれ込んだだけのものと言うことらしいが」清水がモニターを指差して言う。

彼の場所からはモニターの画面は見えないはずだが、当然岡田のブログを見ているんだろうと言う表情である。「乗り気だったよ。彼は三井寺というか、新羅神社が好きだからね」

北方遊牧民族派の清水は、南方海洋民族派の岡田とはそりが合わないのだが、この分野で精力的に情報発信をしていて著作もある岡田を煙たがっているようである。

「青山君、さっきの話、ちょっと待ってて」

佐藤は、清水と一緒に部屋を出て行った。禰宜の部屋は佐藤の部屋の向かい隣にある。佐藤よりも古参の藤村禰宜は、実質この神社を切り盛りしていて、普通の会社の総務経理室と言った印象だった。

陽子は、タバコのにおいのする佐藤の部屋で、一人で冷めたコーヒーを飲んだ。猫舌の彼女は冷めたブラックコーヒー好きだった。

佐藤宮司の部屋は30平米ほどのほぼ正方形の作りである。その部屋はもともとは書庫で、先代の畑岡宮司が使用していた藤村の部屋の半分くらいの面積しかない。

陽子が聞いた話では、佐藤がこの神社に来たとき、彼は書庫にこもりっきりで、いつのまにかここにデスクと応接を置いてここに居座った、ということのようだった。

佐藤の部屋は、無愛想なスチール製の事務棚が全ての壁を覆っていて、この神社に伝わる古書と専門書がぎっしり押し込まれていた。デスクは二つあって、一つにはパソコンが二台載っている。

異質なものとしては、渦巻文装飾付鉄剣のレプリカがガラスケースの中に一対置かれている。壁はほとんど見えないが、窓と反対側の入り口のドアノブある壁に、マン・レイ の写真が一枚貼ってある。佐藤から写真の話を聞いたことは無いが、彼はそれが好きなのだろう。

デスク脇のスチール製のガラスの中には、並んだ本のわずかなスペースに、色々なものが置かれてあった。それは全く不統一で脈絡が無く、奇妙なものばかりだった。

マヤのものと思えるカレンダー、マルセル・デュシャン の小さなオブジェ、スキタイの馬に乗った土偶、ブランクーシ の小さな彫像、四谷シモンの人形、いつの時代のものともわからない中国の翡翠・・

これらの共通点は二つあった。一つはどれも神社の仕事とは全く関係のないものであるということ。もう一つはどれも陽子が好きなものであるということである。



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こんにちは。

とりあえずは習作で一通り書き下してみます。完成した後、手を加えてまとめようと思います。

【秘境列島1(習作)・プロローグ】

ヒント別冊【秘境列島2(習作)・プロローグ】

【秘境列島3(習作)・第一章名古屋にて】

ヒント別冊【秘境列島4(習作)・第一章名古屋にて】

の続きです^^



隣の部屋から話し声が聞こえてくる。隣は、この神社の禰宜、藤村正宏の部屋である。藤村は隣の部屋に聞こえるような大声で話をしたりはしない。たぶん、巫女の誰かが油を売りに着ているのだろう。

佐藤はタバコを吸いながらコーヒーに口をつける。自律神経とは凄いもので、意識をせずに煙は肺に液体は胃に送り込んでくれるものだ。これをいちいち意識してやっていては、一日かかってしまいそうである。

引き戸がノックされたので返事をする。

「失礼しま~す」青山陽子が入ってきた。

巫女の服装と言うのは冬場は大変そうである。白い上衣に赤い袴。白の足袋。何の変哲も無い見慣れた衣装だが、最近ではこの装束に憧れてこの業界に入ってくるものもいるらしい。

彼女はここに今年の3月から就職したばかりだ。やけに気安く入ってくるのは、青山陽子が佐藤の先代であった畑岡宮司の妹さんの娘であることが大きい。妹さんは3年前に交通事故で亡くなったのだが、それ以前には母娘でここを訪れる機会も度々あり、佐藤は小さいときから陽子のことはよく知っていた。

「先生、タバコをおやめになれば?」陽子は佐藤の顔を覗き込んで言った。「すぐやめれますよ」

佐藤は苦笑いの表情のまま首をかしげる。辞めるつもりが無い。

「コーヒー入れなおします?」陽子は応接の椅子に座り込みながら聞いた。

「いいよ。今飲んでるから。青山君が飲みたいのなら入れていいよ」

佐藤は言った。以前は陽子ちゃんと呼んでいたのであるが、同じ職場でちゃんづけも妙であると判断して、ここでは彼女のことをそう呼んでいた。

「じゃ入れますね」

陽子は、水を汲んできて、コーヒーメーカーをセットする。彼女は佐藤同様ブラックコーヒーが好きだったが、不思議と青山家で陽子がコーヒーを飲んでいるところを見たことが無かった。

母親が亡くなってからの彼女の変化は著しかった。当時高校3年生であった彼女は先代の畑岡宮司の薦めで熱田神宮学院に2年通ってここに来たわけだが、その間はほとんど佐藤が彼女を見ることは無かった。

佐藤が覚えている高校生の陽子は、髪が長く、いつもスカートで、青山婦人と同様、聞き取りにくいほど小さな声で話をする女の子だったが、最近では衣装に着替える前は大体ジーンズで、しゃべり方もずいぶんと快活になっていた。

佐藤は陽子の後姿を少しの間みていた。



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こんにちは。佐藤です。

とりあえずは習作で一通り書き下してみます。完成した後、手を加えてまとめようと思います。

【秘境列島1(習作)・プロローグ】

ヒント別冊【秘境列島2(習作)・プロローグ】

の続きです。



一人残された安曇茂隆は、再び石段の上を見つめた。ここから沖津宮の社殿までは、少なくとも20分はかかるだろう。もはや助かる見込みは無いことを悟る。不思議と死に対する恐怖は無く、何か他人事のように空から俯瞰している自分を意識する。今、彼の心を捉えていたのは死に対する恐怖ではなく、彼にとっては自分の存在証明ともなるもっと大きな恐怖だった。

なんとかして秘密を残さなければいけない。

震える肩に力を入れて、殺された二人の同胞を思い描いた。そして何台も続く祖先のことも。そして自分がこの世界に生きている理由と役割についても。

途切れることなく守り抜かれた真実の歴史。

かの密約以来、ずっと守られてきた真実が、後数分でこの世から消滅してしまうのだ。どんなときも周到に、強固な意志によって受け継がれてきた使命は、今や自分の肉体と共に消滅しようとしている。激しい焦燥感が彼を襲う。

茂隆はゆらゆらと石段を這い上がり始めた。

なんとか方法を見つけ出さなくてはいけない・・

この玄界灘の孤島では、希望の光をたくせる相手はただ一人しか思い浮かなかった。茂隆は、この古代遺跡の集積した亜熱帯植物のオオタニワタリやビロウが群生する天然の死刑台を、ゆっくりと上っていった。

痛みは脳内のアドレナリンが消してくれているようである。朦朧とした意識の中で、自分の残り時間と伝えうる真実の秘密について計算するのだった。



第一章・名古屋にて



久しぶりの雪だった。向かいの白木の本殿にも、ふわふわした雪が降り積もり、やかてそれはミリミリと社殿の屋根を圧迫して、軒の蔭から伸びたつららの陰影をくっきりと映し出していた。
寒々とした部屋の窓絡みえる境内は、先月の初詣の賑わいとは打って変わって、ひっそりとした朝を迎えている。

佐藤浩は何をするでもなくぼんやりと窓の外を眺めている。朝のお勤めが終わって今日の予定は午後の祈祷だけだった。やはり下の石段を少し削ってコインパーキングにしたほうが良いのかな、などと考えながら、パソコンの電源を入れた。ブログを更新しなければいけない。

ブログは特別神社関係とは無関係の単なる思いついたその日のテーマやら、日本と朝鮮半島の古代史に関するものである。彼がこの神社に採用されてからもう7年になるが、その前から継続している日課みたいなものであった。

彼は普通の大学で経済学を学び、一旦はサラリーマン生活を送っていたのだが、もともと古文書を読むのが好きだったこともあって、大学の神道学科に入りなおし、資格を取った後、恩師の斡旋で、地元に近いこの神社に採用されたというわけである。



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安曇氏は、古代日本を代表する海人族として知られる有力氏族で、発祥地は筑前国糟屋郡阿曇郷(現在の福岡市東部)とされる。

古くから中国や朝鮮半島とも交易などを通じて関連があったとされ、後に最初の本拠地である北九州の志賀島(AD57年に 後漢の光武帝から授かった「漢委(倭)奴國王」(カンノワノナノコクオウ)と彫られた金印が出土した地として知られている)一帯から離れて全国に移住した。

安曇は海人津見(あまつみ)が転訛したものとされ、津見(つみ)は「住み」を意味する古語とする説もあり、その説だと安曇族はそのまま「海に住む人」を示す。

記紀に登場し、「日本書紀」 の応神天皇の項に「海人の宗に任じられた」と記され、古事記では「阿曇連はその綿津見神の子、宇都志日金柝命の子孫なり」と記されている。

その他、「新撰姓氏録」では「安曇連は綿津豊玉彦の子、穂高見命の後なり」と記される。

安曇族が移住した地とされる場所は、阿曇・安曇・厚見・厚海・渥美・阿積・泉・熱海・飽海などの地名として残されており、安曇が語源とされる地名は九州から瀬戸内海を経由し近畿に達し、更に三河国の渥美郡(渥美半島、古名は飽海郡)や飽海川(あくみがわ、豊川の古名)、伊豆半島の熱海、最北端となる飽海郡(あくみぐん)は出羽国北部(山形県)に達する。この他に「志賀」「滋賀」を志賀島由来の地名として、安曇族との関連を指摘する説がある。

また海辺に限らず、川を遡って内陸部の安曇野にも名を残し、標高3190mの奥穂高岳山頂に嶺宮のある穂高神社はこの地の安曇氏が祖神を祀った古社で、中殿(主祭神)に「穂高見命」、左殿に「綿津見命」など海神を祀っている。



プロローグ

沖ノ島は、島全体が御神体とされ、今でも女人禁制の伝統を守っている。また、男性でも毎年5月27日外の上陸は基本的に許されず、その数も200人程度に制限されている。

宗像茂隆は参道とは名ばかりの400段の階段を這うように登っていた。この島には通常大社の神職が10日ごとに一人派遣されるだけだが、2月、しかも夜半に彼がここにいることを怪しむ人はいないようである。

二の鳥居を潜り抜けようとしたところで、遂に彼は力尽きて仰向けに倒れ、クスノキ科の常緑高木のタブノキの間から見える夜空を眺めた。

彼はしばらく横たわったまま息をあえがせていたが、やがて自分がまだ生きていることに気がついて、うつ伏せになって階段を這い登り始めた。

黒い絵の具をぶちまけたような静けさの中で、心臓が凍りつくような近くから人の声が聞こえた。

「動くな」

ゴミはおろか社周辺以外は人の手の入った形跡はまったくないこの山道で、人間の声を聞くことで彼の身体は固まり、手のひらと膝を石段に貼り付けたまま、ゆっくりと首をまわした。



明日の別冊ヒントに続く^^



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こんにちは。

ただ書き散らしているだけでは徒労感も多いので、今年は何か一つまとまったものを書きたいと思っています。

週一の連載をノルマとして貸して週刊ヒント別冊 でも週一書けば、52回。いつもの長さだと500枚程度のものが出来そうです^^

やっていて面白くないと続かないので、体裁はサスペンスロマンのようなものにしたいと思います。

ダビンチ・コードやフーコーの振り子 みたいなやつ。

主人公は名古屋在住のぼんやりした神主で独身。アシスタント的なお茶目なキャラの巫女さん(セーラー マーズ)と1パックです。

主人公が説明しすぎると、くだらなくなるのでこのての物語には「ワトソン君」が必須です。あまり難しくならないように、そこはかとない恋愛感情のようなものも流れるようにしたいです。

事件は、できるだけ風変わりで猟奇的な「死」からスタートします。

これを解く上で、日本の神話、神社の由来、サンカ等の漂白民の話、朝鮮半島南部の伽耶の遺跡や安曇族、対馬などのタブーの話などを盛り込んだものにしたいと思います。

蘇民と将来 の民族的なお話や、神楽「塵輪」 にまつわる古い記憶。那智と脳窒 の異端歴史ロマン^^

一度素で書き下してみて、その後に、「今」から時間軸を逆に辿っていく手法で組みなおしていったり、

同一の事件を、ブログとメールでそれぞれ違う人物の視点で物語を進めていくとか、いろいろ組み立ては考えてみたいと思います。

とりあえず登場人物の名は皆さんがイメージしやすい人物の名 で書いていこうかなぁ、などとにやけて居るところです。

さて、完成する事が出来るでしょうか^^



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