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嗅覚が最も原始的な本能に近い感覚であるということは、すでに書きました。

商業的にも「視覚=色」「聴覚=音」ほどは理論化が難しくまだまだ未解明の部分が多いものですが、匂いを色や音と組み合わせることによって、より大きなイマジネーションや衝動をコントロールできるものです。

この分野で初めて私に興味を投げかけてくれたのは、元コーセー化粧品・主任調香師であり「香りの話」という著作もある

宮下忠芳 氏でした。



ヨーロッパ人と日本人を比較してみると、日本人の場合、感覚の受け取りかたがストレートじゃない。昔しから墨絵ぼかしのように、かすみのかかったホワーっとしたもの。月を眺めていい月だというのも、池に映った月を見る。

何かのワンクッションを置いている。

昔の十二単を着ていた女性は脱ぐのも大変、風呂に入るのも大変でしょう。だから香を焚いて衣類の中に染み込ます。体臭がそんなに強くないので、それで充分だった。

そのころのローマとか西欧は、いわゆる香油というスパイス系の香料油を直接、肌に付けていた。西欧はスパイスを手に入れるために闘っていたんです。歴史の中では、殆どの戦争はスパイス戦争なんです。

スペイン、ポルトガル、コロンブスのアメリカ大陸発見、マルコ・ポーロの航海、それらは全てスパイスを買うために東洋を目指していた。

インド、中国、日本に来れば、いろいろな香辛料がそろっていましたからね。そのころはスパイスと金貨は同価値でした。

あのクレオパトラは、ムスクのような動物系の香油で身体中をテカテカにして男性の官能を引きつけようとしていたと言う話です。

今、考えているのは、匂いを情報産業として使えないかという事です。

香水をフリーズドライして微粉末にして、必要な時パッと溶かすと香が広がる。
音のかわりに非常警報に利用する事も可能です。


それから臨床医学の診断にも、もっと活用出来ると思います。糖尿病の人の小便はフルーティな、アミールサルシレートとか、ブチルサルシレートの匂いがします。

(つづく)

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