みなさん！

携帯電話の普及がデジタル腕時計という商品を駆逐しましたが、古くからある機械式腕時計は、一種の宝飾品として生き残りました。

２１世紀とともに隆盛を極めた情報起業とブログという組み合わせの商売も、もはやお手軽再生産のデジタル時計の運命をたどっていることは、各種指標 を見ても明らかですが、真実有益な手法というのは磨き込まれ、機械式腕時計のごとく生き残れるのではないか。とも考えています。

そこで第二章では初心に返って、ブログ・ビジネスと情報起業についての考察と分析をしていきたいと思います。

そもそも、事の起こりはシンガポールのジョー・クマーという高校生が情報販売で45日間で1800万円売り上げたというニュースから始まります。

彼は普通の高校生で、ノウハウも売れるような情報を持ち合わせていたわけではありませんでした。

彼は世界中の成功者に「あなたは突然、全財産と地位を失いました。残されたのは自分のマーケティングノウハウと30日間電話とインターネットを使うことができるだけ。これからの30日間であなたは何をしますか。」といった内容の手紙を送りました。

無邪気な高校生であった事が幸いしてか、60名がこれに返じしてくれ、これをまとめ「30日で成功するインターネットマーケティング」というタイトルの電子ブックを1冊97ドルでインターネット上で販売したのです。

ジョー・クマー君の天才は、自分だけで売るのではなく、他の人にも売ってもらったという事です。２００３年の秋にはこのEブックの再販売権をアフィリエイターに売り、１億円以上も稼ぎ出したのでした。

ここに目を付けたのが、当時の業界では、下賤なものと白眼視され、渋谷系なんとかバレーの貴族たちのように立派な金主が付くこともなかった「パチンコ・パチスロ系」「競馬ギャンブル系」のノウハウ販売業の人たち。

あるいは非ネット系の胡散臭い「頭で儲ける時代」等で投資やノウハウをあつかって来たなんちゃって金融系の人たちだったわけです。

おりしも、２００３年１２月２日、ニフティがレンタルサービス「ココログ」を開始。パソコン通信時代以来の「フォーラム」で鍛えられた猛者を擁するニフティがウェブログ界に参入したことで、一気にブログが研究者のものから、一般への扉を開いた時期にあたります。

ここに「決済」という概念に注目してきた一群と、国民生活センターなどで問題になって高額商品を取り扱いにくくなってきていた訪問販売や電話セールス、携帯電話の不法販売で財をなした「ヒカリもの」系の残党たちもなだれ込み、ダイヤモンド系・総合法令系・にじゅういち系のビジネス書籍および電話セールスのノウハウと出版というごろつきたちが脇をかためることで、一気に物事は加速していく事になります。

（また告訴されなければ続く）



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