こんにちは。

リーダーのために、君主論を書き「現実」に即したガバナンスを提唱したマキャベリは、最後にこうも述べて自分のした仕事について疑問を投げかけている事は意外に知られていません。

リーダーの資質とは、所詮もって生まれた天性のものによるのではないだろうか。
だからいくら条理を教えても、所詮は学べる性質のものでは無いのではないだろうか。

マキャベリ

会社が倒産し無一文になった安藤百福 氏は、４７歳で再出発します。
どん底から「チキンラーメン」で日本の食生活を根本から変革した彼は、アメリカでのデモンストレーションの時、現地にはどんぶりが無く、スーパーの店員がチキンラーメンを紙コップに入れて実演したところから、商談をほったらかしんして、考え始めます。

「紙コップにはこういう使用方法もあるのか。世界中で食べられる即席麺は紙コップに入れてみよう」

しかしこの作業は困難を極めるものでした。

材質、匂い、密閉法、かたち。厚みのある麺の揚げ法。

最後に残ったものは、面の入れ方でした。麺を容器に入れる時に麺が傷んでしまうのです。

「容器の中で麺を宙づりにする」

さすがにこれは不可能だと研究員もさじを投げ、容器のかたちを変更するように要請するもものも出て頓挫しかかります。

そんな中、日々の疲れのせいで、百福はある夜、布団の中で天地がさかさまになるという錯覚に見舞われます。

「天地の逆転・・・そうか、容器に麺を入れるのではなく、麺をさかさにおいて、容器をかぶせればいいんだ！」

百福のこのアイディアは「中間保持」と呼ばれ、現代のカップラーメンの基本特許になりました。

1995年の阪神・淡路大震災では１週間で３０万食のチキンラーメンが無料配布され、今回の東北大震災では、１００万食分のカップラーメンを提供し、世界中の被災地にも大きな「命の食」となっています。

ニューヨークタイムスは、彼の命日に社説をかかげ 、こう述べています。

「即席ラーメンで安藤氏は、人類の進歩におけるパンテオン(古代ローマの神々を祭った神殿。いわば神の場所)に永遠の場所を占めた」



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