こんにちは。

毎日、いろんなところからメールが来たり、売りこみが来たりする時代ですよね。「オファーの時代」と言えるんじゃないでしょうか。ただ、これはネットによる人間のネットワークという関係性の問題なんですかね。

実は、もともとわれわれが毎日、毎秒宇宙から受け取る情報の数は、こんなもんじゃないんですよ。

オルダス・ハクスリー については、かつて書いたことがありますが、

この電波のほとんどは日々の生活や生存には全く意味が無いものなので、僕たちは情報をから身を守っているんです。いわゆる五感という情報フィルターでね。

たとえば宇宙の電磁波で僕たちの感覚が選ぶのはその可視光線に当たる360 nm～400 nm/760 nm～830 nmの間のごく狭い波長だけです。

しかも感覚器官から脳に到達するまでの間にさらに偏向をうけます。主観でね。我々の経験や期待に合わせて、それをおきかえたり整理したりして「見ている」わけで、ありのままの姿を見ているわけじゃないんです。

感覚は抽象であり、現実の再現ではない。文字と同じにね。

自然は、それだけでは色彩もなく、音も無く、香りも無い。全く意味が無い情報でしかありません。

感覚（センス）が受け止めるまで、それは無意味（ノンセンス） なんです。

結局のところ、ネットワークの中の１ハブとしての意味しか無い人間に留まるのか、そこに新しい意味を付加して生かすのかは、自分独自の偏向、おきかえ、整理、いわゆる「編集力」の有無でしょう。

それは、言葉通りの意味で「センス」と言ってよいかもしれません。

彫刻家が一塊の石に閉じ込められた無数の彫像になりうるものの中から唯一つを解き放つように、自然や情報の中に潜む美を引き出す。

物事を今までにない予期せぬ方法で組み合わせ、感覚の「減少フィルター」を迂回するバイパスを作る。

生命科学者のライアルワトソンは、こう言っています。

「結局のところ、バラにほうかを与え、ツグミに歌を与えるのは、我々自身である。」

自分自身のセンスを磨き、編集力を高める事、情報の選択と受容は、自分自身の問題でしかないのです。そこに簡単な他人の「法則」「方程式」ありがたい「事例」などは、本質的な役に立たないものである事を知るべきでしょう。



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